IPが変える映像制作の常識 放送から配信へ、そしてその先へ
当社は地上波放送の撮影技術から出発し、現在では配信事業が半数を占めるまでに成長しました。この過程で培ったネットワークの知見を、テレビ制作に活かすべく検証を進めています。4年前に設立した渋谷のスタジオ「n00b.st」は、LEDウォールによるバーチャルプロダクションとIP機器によるリモートプロダクションを可能にします。昨年7月の「フジロック」配信、今年4月の「Ryukyu Big Game」での実績を概念図を交えてご紹介し、リモートプロダクションの運用について解説します。
XRやリモートプロダクションは、技術費が下がるという誤解がありますが、制作に関わるスタッフや機材が減るわけではありません。しかし、従来の現場中継が1日1件だったのに対し、リモートプロダクションなら午前・午後で2件担当できるなどといった運用上のメリットがあります。今後は、お客様のニーズに応じた専用線敷設をグループ全体で推進し、特定の局に依存しない独立グループとしての強みを活かし、しがらみのない新たな映像制作の形を模索していきます。